2011年10月5日、Steve Jobs が亡くなりました。心の準備はできていたので驚きはなかったものの哀しみはあふれてきます。そしてさみしい…。
最初に触れた Mac は大学の研究室にあった SE/30 でした。その時に受けたインパクトがきっかけとなり今では Mac を使ってプログラムを書くことを生業としています。農学専攻だったんですけどね。自分用として入手した初めての Macintosh は Macintosh LC630。論文書くのに必要だからと親にねだって買ってもらいました。
最初の就職先では Windows 上でプログラムを書いていましたが、もらった給料のほとんどを Mac に注ぎ込み、その愛は自分のウェブサイトを開設するまでになりました。サイトのテーマは Mac のニュースを集めてきてほんのちょっとコメントを書くという、昨今のブログでもよくあるスタイル。Mac 系サイトと呼ばれていた方々の片隅にちょこんとお邪魔していました。
サイトを開設する前、アップルはいつつぶれてもおかしくないと言われ続けているような状況でした。ジョブズが復帰したのはその少し前。iMac が日本で発売されたのはサイト開設の少し後。ジョブズによる快進撃の序章を見守りつつサイトの更新を続けていました。
田舎から東京に出てきて初めてできた友だちはそのサイトについてメールやコメントをくれた方々。当時ジョブズも来日して基調講演を行った MACWORLD Expo/Tokyo にも参加し、Mac 系サイトのオフ会にも参加して知り合いも増えました。青梅街道派という謎集団を結成し、クラブイベントを開催したり VJ 活動もやりました。Spank Happy のプロモーションビデオを作成するという大役をいただいたのもこの頃。Mac に出会ってなかったらこんなに楽しい活動はできてなかったでしょう。
今の職場には「プログラマなのに Mac を使うヘンな人」的なポジションで入社しましたが、今となっては Mac を使うプログラマはわりと普通の存在ですよね。そもそも今の職場で働きたいなと思ったのは先に書いた Mac 系サイトの日々の情報ソース集めがきっかけ。始めた当初はニュースリリース(プレスリリース)なるものがあることさえ知らなかったんだけど、ニュースサイトをやっているとどうしても一次情報を確認して信頼性を確認したくなります。情報の一次ソースとしてのニュースリリースを集約してくれるサイトがあると便利なのになと思っていたところ、偶然にも今の職場の仕事をお手伝いすることになりました。
いまだに仕事は Mac 上でこなしています。ジョブズの「作品(あえてこう言わせて)」のおかげで生活が成り立っています。自宅には iMac をはじめ MacBook Pro、iPhone 4、iPad 2、Apple TV など Apple 製品だらけです。2 歳の娘はすっかり iPad の使い方をマスターして、自分が観たい時に iPad 上のディズニー映画を観れるまでになりました。私たち家族は多くの時間を Apple 製品に触れてくらしています。
おそらく今後しばらくの Apple の方向性はジョブズが残してくれていることでしょう。Apple 製品を使い続けていくことは間違いないです。でもやっぱりもっと先のジョブズが描く未来というものを見せてもらいたかったというのが正直な気持ちです。
ありがとうスティーブ・ジョブズ。ゆっくり眠ってください。
Thank you, Steve Jobs. RIP.