ほぼみんなが想像していた通りのものが出てきましたね。私はもっとはるかに想像を超えたデバイスを期待してしまってました。巨大な iPod touch に、サイズに合わせた UI を実装しましたという感じでしょうかね。大きさは現在の MacBook Pro 15inch の約半分ほどで、薄さは 1.3cm、重さが 680g(3G版は 730g)。5 分ぐらい片手で持ってるとプルプルしてきそうな重さだと思います。
利用するシチュエーションはやはり Steve Jobs などがステージ上でやっていたように、リビングのソファでくつろぎながらネットを見たり読書をしたりといったところなんでしょうか。
携帯ゲーム機としてはちょっとでかい。電車の中では iPad でゲームできないですね。意外に音楽系アプリケーションに向いてるのかなと思いました。キーボードとしても程よいサイズな気もしますし、アナログシンセサイザーのツマミをいじるのにもよさそうです。デジタルフォトフレームとして使いたい場合、ドックコネクタが下部のみなので縦置きしかできないですね。ここはサードパーティからアクセサリが出てくるでしょうか。
ビジネス利用にはあまり向かないマシンなのかなと思ってたら iWork が専用 UI を備えて用意されているようで、少なからずターゲットのぶれのようなものは感じました。ただ、この専用 UI というものが非常に直感的な操作体系になっているようで気になる存在です。指で触れるとそこで何らかのリアクションが発生し、次に行うべき行動が提示される。通常の Mac OS X ではコンテクストメニューがそれに近いことを実現してくれますが、すべてをまかなってくれているわけではありません。多くの操作はメニューバーというスペースの都合で生まれた(と私は思っている)狭い場所に、文字情報としてまとめられています。iPad 用の iWork の UI ではインターフェイス上のカタチの上に分散して実装されています。アプリケーションごとに操作体系が変わってしまうという弊害はありますが、現実に近い行動で操作ができるという直感性は「わかりやすさ」というメリットになるのではないかと思います。
気になるスペックまとめ
- ディスプレイ
- 9.7inch マルチタッチディスプレイ
- 1,024 x 768 pixel
- 抗指紋コーティング
- 無線と通信
- Wi-Fi (802.11 a/b/g/n)
- Bluetooth 2.1 + EDR technology
- UMTS/HSDPA (850, 1900, 2100 MHz)
- GSM/EDGE (850, 900,1800, 1900 MHz)
- データ通信のみ(通話はできない)
- 位置情報
- Wi-Fi
- 電子コンパス
- GPS (Wi-Fi + 3G model)
- ストレージ
- 16GB と 32GB と 64GB のフラッシュメモリ
- CPU
- 1GHz Apple A4 カスタムチップ(ハイパフォーマンスかつ低電力)
- センサー
- 加速度センサー
- 環境光センサー
- バッテリー
- リチウムポリマーバッテリー(おそらくユーザーによる交換不可)
- 10時間持続(Wi-Fiでウェブを見たり、ビデオを観たり、音楽を聴いたり)
- 入出力
- ドックコネクタ
- 3.5mm ステレオピンジャック
- 内蔵スピーカー
- 内蔵マイク
そして価格
16GB | 32GB | 64GB | |
---|---|---|---|
Wi-Fi | $499 | $599 | $699 |
Wi-Fi + 3G | $629 | $729 | $829 |
今のところ物欲の高まりはありませんが、これまでの Apple 製品同様に発売が近づくにつれて盛り上がってきてしまう可能性がとても高いです。たぶん実物触るとその質感にやられちゃう。
iPad 用の開発者向け SDK が iPhone SDK 3.2 としてデベロッパプログラムメンバー向けに公開されています。次期 iPhone 向けの新しい OS についても紹介されるのを期待してましたが、こちらの発表はなし。iPad にフォーカスしたイベントだったようです。